イヌリンとは
イヌリンとは、健康に良いとして注目を集めている話題の成分です。ではイヌリンとはどんなものなのでしょうか。イヌリンとは、食物繊維の一種です。水溶性食物繊維に分類される、多糖類の仲間です。食物繊維はその昔、食べ物の中に含まれる老廃物程度の認識しかありませんでした。でも研究が進み、現在では健康な食生活には欠かせない成分として「五大栄養素に続く六番目の栄養素」と考えられるようになっています。
イヌリンは水溶性食物繊維なので、お腹の中で水分を吸収します。しかしイヌリン自体は消化吸収されることがありません。私たちの体の中には、イヌリンを消化分解できる酵素がないからです。そのため水分を吸収しただけでゲル状になり、そのまま排泄されます。そのとき、イヌリンは一緒に食べたものの糖分まで巻き込んで排泄してくれるのです。そのため、食べた糖質の吸収をある程度カットしてくれるんです。
イヌリン自体も血糖値を上げませんし、一緒に食べた糖質による血糖値の上昇もおさえてくれます。だから血糖値が高めの方や、糖尿病で血糖値を管理する必要がある方から注目されているんですよ。また、イヌリンの作用は血糖値の上昇をおさえることだけではありません。イヌリン自体は消化されませんが、お腹の中で発酵分解されてオリゴ糖の一種に変化します。オリゴ糖は、腸内の善玉菌・ビフィズス菌などのエサになります。
イヌリンがオリゴ糖に変化することで、腸内の善玉菌のエサが増えて活性化させることができます。そのため、お腹の元気にも役立つと考えられているんですよ。血糖値の上昇をおさえるだけでなく、お腹の元気もサポートできるためダイエットを目指している方からも注目されているのです。便秘は美容と健康の大敵です。お腹の健康を整えることが、全身の健康やバイオリズムの調整に役立つのです。
では、イヌリンはどんな食べ物に含まれているのでしょうか。ゴボウやニラにも含まれていますが、圧倒的に多く含まれるのは菊芋という植物です。菊芋の場合は、生の状態で15%前後がイヌリンといわれています。菊芋はキク科植物で、根元に芋状のかたまりができます。ショウガくらいの大きさで小ぶりなのですが、このかたまりがイヌリンをたくさん含んでいるのです。
イヌリンが主成分で、炭水化物はほとんど含まれていません。そのため菊芋はとても低カロリーで、健康的な食べ物と言われ珍重されているんですよ。
イヌリンをもっとも多く含む食材として、菊芋はサプリメントにも加工されています。手軽にイヌリンを摂れるサプリメントを活用して、ダイエットにも血糖値にもアプローチする話題の食材に触れてみませんか。